リモートビューイング(遠隔透視)で知られ、「FBI超能力捜査官」の異名をとる米国人サイキック、ジョー・マクモニーグル氏。彼の著書『未来を透視する』(ソフトバンク)は2006年に邦訳が出版され、すでに10年の月日が流れているものの、なんとそこで語られている予言は21世紀の後半まで。まさに「予言の宝庫」というべき本である。特に「日本とアジアの未来」と題した第二章は、日本版のために書き下ろされたもので、この国の未来について言及した項目が、災害も含めて多数含まれている。その中から、2017年前後に起こるものを紹介したい。
■マクモニーグル氏の予言と“誤差”について
『未来を透視する』(ソフトバンク クリエイティブ)
さて、マクモニーグル氏はバージニア州の自宅に居ながらにして、遠くの場所で起きていることを透視したり、未来の出来事を予知することができるとされる。本書はもともと、過去10年以上にわたる透視の成果とセミナーや講演会で発言した記録をまとめた本として、1998年に米国で刊行された。この原書の内容を再構成して、前述のように日本の読者のために新たに第二章を加えて完成したのが『未来を透視する』だ。
あらかじめ私見を述べておくが、筆者が40年以上にわたって超常現象を研究してきた結果としていえることは、「20○○年に○○○○が起きる」のように“年を指定した予言”は、的中させるのが極めて難しい。そのため、起きるとされた出来事が指定された年から数年ずれて起きた場合でも、“誤差”として予言的中とみなすべきこともある。マクモニーグル氏が本書で語る予言も、(後述のように年単位で地震や津波が起きると断言しているものもあるが)同様に誤差を考慮するべきだろう。実際、マクモニーグル氏自身も、年代は5年程度のズレを考えておいた方がよいと語っている。
■マクモニーグル氏の予言、過去の的中例
まずは、これまで的中したと思われるマクモニーグル氏の予言をいくつか紹介したい。誤差を考慮して、2022年くらいまでの予言を紹介することもある。
【予言】
新東京タワー(筆者注:スカイツリーのこと):私の透視によれば、2011年までに起きる自然災害によって、完成は2年先にずれ込むようだ。また、完成時には当初の予定よりもっと高くなっている。
【結果】
スカイツリーの着工当初は高さ610mとする予定だったが、2009年に計画が見直され、634mに変更された。また、2011年末の竣工予定だったが、東日本大震災によって損傷が起きていないか点検が必要となったために、実際の竣工は2012年2月29日となった。
【解説】
高さが当初の予定よりも24mほど高くなったことや、自然災害(東日本大震災)の影響で竣工が遅れたことまで、ズバリ的中していることは見事というしかないだろう。
【予言】
日本を襲う津波:2008年夏に津波11.2m
【結果】
2010年2月27日、チリ中部沿岸でM8.5の地震発生。津波の高さは、高知県で128cm、岩手県で120cmを記録。
【解説】
日本各地で津波が現実に観測された。その高さこそ小規模だったものの、約2年弱の誤差ということで、的中としてもよいかもしれない。
【予言】
日本を襲う津波:2010年晩夏に津波13m
【結果】
2011年3月11日、 東日本大震(M9.0)が発生。主な津波の高さは、福島県・富岡町で21.1m、岩手県大船渡市で16.7m、福島県双葉町で16.5m。
【解説】
時期的な誤差は約半年、津波の高さは予言の13mをはるかに上回る。これは十分に的中といえる予言だろう。
【予言】
今後日本で発生する大地震:2010年初夏、長野市北東35Kmで震度7
【結果】
2011年3月12日、 長野県北部でM6.7、最大震度6弱の地震が発生。
【解説】
東北地方太平洋沖地震の翌日に発生した地震だが、誤差は8カ月ほどなので的中したといえるだろう。震度の予測も現実に近いものだった。
【予言】
日本の自然災害:2011年は過去に例を見ない台風ラッシュとなる。2012年にずれ込む可能性も
【結果】
2013年は台風の数が31個と、21年ぶりとなる記録的な数だった。1年あるいは2年の誤差があったが、的中といえるのではないか。
【予言】
2015年までに、企業や官公庁などの建物に入るときは、必ず網膜や静脈パターンの認証が必要になる
【結果】
2014年に日本赤十字社が献血者の本人確認のために指静脈認証の採用を開始した。
【解説】
1年の誤差で「静脈パターンの認証」が的中したことになる。網膜スキャン技術については、本書の日本語版刊行前からすでに実用化されていたため、除外とする。