論語教育 道徳教育 論語は日本の文化 《徳=仁.義.礼.勇.智.謙.信.忠.寛》 孔子 儒教
序
學而第一
為政第二
八佾 第三
里仁第四
公冶長第五
雍也第六
述而第七
泰伯第八
子罕第九
郷党第十
先進第十一
顔淵第十二
子路第十三
憲問第十四
衛霊公第十五
季氏第十六
陽貨第十七
微子第十八
子張第十九
尭曰第二十
論 語
(公冶長 第五)
古今の人物評
05-01
子、
公冶長
(
こうやちょう
)
を
謂
(
い
)
う。
妻
(
め
)
あわすべきなり。
縲絏
(
るいせつ
)
の
中
(
うち
)
にありといえども、その罪にあらざるなり、と。その
子
(
こ
)
をもってこれに
妻
(
め
)
あわす。子、
南容
(
なんよう
)
を謂う。
邦
(
くに
)
に道あれば廃せられず、邦に道なきも、
刑戮
(
けいりく
)
より免かる、と。その兄の子をもってこれに
妻
(
め
)
あわす。
05-02
子賤
(
しせん
)
を
謂
(
い
)
う。君子なるかな、
若
(
かくのごと
)
きの人。
魯
(
ろ
)
に
君子者
(
くんししゃ
)
なくんば、これいずくにかこれを取らんや。
05-03
子貢
(
しこう
)
、問いて曰く、
賜
(
し
)
やいかん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
女
(
なんじ
)
は
器
(
き
)
なり。曰く、なんの器ぞや。曰く、
瑚璉
(
これん
)
なり。
05-04
あるひと曰く、
雍
(
よう
)
や、
仁
(
じん
)
にして
佞
(
ねい
)
ならず。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、いずくんぞ
佞
(
ねい
)
なるを用いん。人を
禦
(
ふせ
)
ぐに
口給
(
こうきゅう
)
をもってすれば、しばしば人に
憎
(
にく
)
まる。その仁なるを知らず、いずくんぞ佞なるを
用
(
もち
)
いん。
05-05
子、
漆彫開
(
しつちょうかい
)
をして
仕
(
つか
)
えしめんとす。
対
(
こた
)
えて曰く、われはこれをこれいまだ信ずるあたわず、子、
説
(
よろこ
)
ぶ。
05-06
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、道
行
(
おこな
)
われず、
桴
(
いかだ
)
に乗りて海に浮ばん。われに従う者はそれ
由
(
ゆう
)
なるか。
子路
(
しろ
)
、これを聞いて喜ぶ。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、由や勇を好むことわれに
過
(
す
)
ぐ。
材
(
よろしき
)
を取るところなし。
05-07
孟武伯
(
もうぶはく
)
問う、子路は仁なるか。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、知らざるなり。また問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
由
(
ゆう
)
や、
千乗
(
せんじょう
)
の国にその
賦
(
ふ
)
を治めしむべきなり。その仁なるを知らず。
求
(
きゅう
)
やいかん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、求や、千室の
邑
(
ゆう
)
、百乗の家に、これが
宰
(
さい
)
たらしむべし。その仁なるを知らず。
赤
(
せき
)
やいかん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、赤や、
束帯
(
そくたい
)
して
朝
(
ちょう
)
に立ち、
賓客
(
ひんかく
)
と言わしむべきなり。その
仁
(
じん
)
なるを知らず。
05-08
子貢
(
しこう
)
に謂いて曰く、
女
(
なんじ
)
と
回
(
かい
)
といずれか
愈
(
まさ
)
れる。対えて曰く、
賜
(
し
)
や、なんぞあえて回を望まん。回や一を聞いてもって十を知る。
賜
(
し
)
や一を聞いてもって二を知るのみ。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、しかざるなり。われ
女
(
なんじ
)
とともにしかざるなり。
05-09
宰予
(
さいよ
)
、
昼寝
(
ひるい
)
ぬ。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
朽木
(
きゅうぼく
)
は
雕
(
ほ
)
るべからず。
糞土
(
ふんど
)
の
牆
(
かき
)
は
?
(
ぬ
)
るべからず。予においてか何をか
誅
(
せ
)
めん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、始めわれ、人においてや、その言を聴きてその行いを
信
(
しん
)
じたりき。今われ、人においてや、その言を聴きてその行いを
観
(
み
)
る。予においてか、これを
改
(
あらた
)
めたり。
05-10
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、吾れいまだ
剛
(
ごう
)
なる者を見ず。あるひと対えて曰く、
申
(
しんとう
)
あり。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
(
とう
)
や慾あり。いずくんぞ
剛
(
ごう
)
なるを
得
(
え
)
ん。
05-11
子貢
(
しこう
)
曰く、われは人のこれをわれに加うるを欲せざるや、われもまたこれを人に加うるなからんと欲す。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
賜
(
し
)
や、なんじの及ぶところにあらざるなり。
05-12
子貢
(
しこう
)
曰く、
夫子
(
ふうし
)
の文章は、得て聞くべきなり。夫子の
性
(
せい
)
と天道とを言うは、得て聞くべからざるなり。
05-13
子路
(
しろ
)
は聞くことありて、いまだこれをよく
行
(
おこな
)
わざれば、ただ聞くあらんことを
恐
(
おそ
)
る。
05-14
子貢
(
しこう
)
、問うて曰く、
孔文子
(
こうぶんし
)
は、何をもってかこれを
文
(
ぶん
)
というや。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
敏
(
びん
)
にして学を好み、
下問
(
かもん
)
を恥じず、ここをもってこれを
文
(
ぶん
)
というなり。
05-15
子、
子産
(
しさん
)
を謂う。君子の道、四つあり。そのおのれを行なうや
恭
(
きょう
)
。その
上
(
かみ
)
に
事
(
つか
)
うるや
敬
(
けい
)
。その民を養うや
恵
(
けい
)
あり。その民を使うや
義
(
ぎ
)
あり。
05-16
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
晏平仲
(
あんぺいちゅう
)
はよく人と交わる。久くしてこれを敬す。
05-17
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
臧文仲
(
ぞうぶんちゅう
)
は、
蔡
(
さい
)
を
居
(
お
)
き、
節
(
せつ
)
に
山
(
さん
)
し、
(
せつ
)
に
藻
(
そう
)
す。いかんぞそれ
知
(
ち
)
ならんや。
05-18
子張、問うて曰く、
令尹子文
(
れいいんしぶん
)
は
三
(
み
)
たび
仕
(
つか
)
えて
令尹
(
れいいん
)
となりて
喜色
(
きしょく
)
なし。三たびこれを
已
(
や
)
めて
慍
(
いか
)
る
色
(
いろ
)
なし。
旧令尹
(
きゅうれいいん
)
の
政
(
まつりごと
)
は必ずもって
新令尹
(
しんれいいん
)
に告ぐ。いかんぞや。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
忠
(
ちゅう
)
なり。曰く、仁なるか。曰く、いまだ知ならず、いずくんぞ仁なるを得ん。
崔子
(
さいし
)
、
斉君
(
せいくん
)
を
弑
(
しい
)
す。
陳文子
(
ちんぶんし
)
、馬十乗あり。棄ててこれを
違
(
さ
)
り、
他邦
(
たほう
)
に至る。すなわち曰く、なおわが
大夫
(
たいふ
)
崔子のごときあり、と。これを
違
(
さ
)
る。一邦に
之
(
ゆ
)
く。すなわちまた曰く、なおわが大夫崔子のごときあり、と。これを
違
(
さ
)
る。いかんぞや。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、清なり。曰く、仁なるか。曰く、いまだ
知
(
ち
)
ならず、いずくんぞ仁なるを
得
(
え
)
ん。
05-19
季文子
(
きぶんし
)
、三たび思いて
而
(
しか
)
る
後
(
のち
)
に行なう。子、これを聞いて
曰
(
にたま
)
わく、再びすればこれに
可
(
か
)
なり。
05-20
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
甯武子
(
ねいぶし
)
は、
邦
(
くに
)
に道あればすなわち知、邦に道なければすなわち
愚
(
ぐ
)
。その知は
及
(
およ
)
ぶべし。その愚は
及
(
およ
)
ぶべからざるなり。
05-21
子、
陳
(
ちん
)
にありて曰く、帰らんかな、帰らんかな。わが党の小子、
狂簡
(
きょうかん
)
にして、
斐然
(
ひぜん
)
として章を成すも、これを
裁
(
さい
)
するゆえんを知らず。
05-22
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
伯夷
(
はくい
)
、
叔齊
(
しゅくせい
)
は、
旧悪
(
きゅうあく
)
を
念
(
おも
)
わず。怨み、ここを
用
(
もっ
)
て
希
(
まれ
)
なり。
05-23
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、たれか
微生高
(
びせいこう
)
を直しと謂うや。あるひと
醯
(
す
)
を
乞
(
こ
)
いしに、これをその
鄰
(
とな
)
りに乞うてこれに
与
(
あた
)
えたり。
05-24
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
巧言
(
こうげん
)
、
令色
(
れいしょく
)
、
足恭
(
すうきょう
)
なるは、
左丘明
(
さきゅうめい
)
これを恥ず。
丘
(
きゅう
)
もまたこれを恥ず。怨みを
匿
(
かく
)
してその人を友とするは、
左丘明
(
さきゅうめい
)
これを恥ず。丘もまたこれを
恥
(
は
)
ず。
05-25
顔淵
(
がんえん
)
、
季路
(
きろ
)
侍
(
じ
)
す。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、なんぞおのおの
爾
(
なんじ
)
の志を言わざる。
子路
(
しろ
)
曰く、願わくは
車馬
(
しゃば
)
衣
(
い
)
軽裘
(
けいきゅう
)
を、朋友とともにし、これを
敝
(
やぶ
)
りて
憾
(
うら
)
むなからん。顔淵曰く、願わくは善に
伐
(
ほこ
)
るなく、労を施しすることなからん。子路曰く、願わくは子の志を聞かん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
老者
(
ろうしゃ
)
はこれを安んじ、朋友はこれを信じ、
少者
(
しょうしゃ
)
はこれを
懐
(
なつ
)
けん。
05-26
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
已
(
や
)
んぬるかな。われはいまだ、よくその過ちを見て内にみずから
訟
(
せ
)
むる者を
見
(
み
)
ず。
05-27
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
十室
(
じっしつ
)
の
邑
(
ゆう
)
に、必ずや忠信の
丘
(
きゅう
)
のごとき者あらん。丘の学を
好
(
この
)
むにしかざるなり。
論 語 (公冶長 第五 ) 終
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孔子は、よきリーダーとなるために
人間としての「徳」を身につけなさい、そのための努力をしなさいと説いています。
四書五経は日本の文化
、
論語は小学生から学ぶ必須の書
( 人は心で動く ) ( 利をみて義を思う )
上に立つ者(リーダー)は、それなりの器量と人格がなくてはいけません
・仁 (思いやりの心)
・義 (人間としての正しいすじ道)
・礼 (他の人に敬意を示す作法)
・勇 (決断力)
・智 (洞察力、物ごとを判断する働き)
・謙 (謙虚、つつましくひかえめ)
・信 (うそをつかない約束を守る)
・忠 (まごころ)
・寛 (寛容、心が広く人のあやまちを受け入れる)
の自分を律する倫理性(徳)をもたなければならないと孔子は説いています。
(姉妹篇):
論 語Rongo: 原文,読み下し ,日本語Japanese ,英語English ,フランス語French ,ドイツ語German
序文
、
學而第一(学問のすすめ)
、
為政第二(政治)
、
八佾 第三(禮楽)
、
里仁第四(仁と徳)
、
公冶長第五(政治家人物評)
、
雍也第六(人物評・人生論・学問論)
、
述而第七(孔子)
、
泰伯第八(古代聖帝)
、
子罕第九(孔子の言行人格)
、
郷党第十(孔子の生活態度)
、
先進第十一(孔子の弟子批評と愛情)
、
顔淵第十二(孔子と弟子たちの問答)
、
子路第十三(政治と道徳)
、
憲問第十四(政治家人物論)
、
衛霊公第十五(孔子の教えの数々)
、
季氏第十六(孔子の言葉)
、
陽貨第十七(孔子の金言)
、
微子第十八(孔子の周辺について記述)
、
子張第十九(弟子たちの言葉)
、
尭曰第(天命の伝承)
参考資料
四書五経は日本の文化(朱熹集註)
、
論語はあらゆる教育の聖書[バイブルBible]
、
論語(原文,素読)
、
論語
、
論語(日本語)
、
論語(Analects of Confucius)A
、
B
、
(素読の思い出)
、
(すらすら読める論語)
(マンガ論語完全入門)
、
(論語:宮崎市定)
、
大学(だいがく)
、
中庸(ちゅうよう)
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