論語教育 道徳教育 論語は日本の文化 《徳=仁.義.礼.勇.智.謙.信.忠.寛》 孔子 儒教
序
學而第一
為政第二
八佾 第三
里仁第四
公冶長第五
雍也第六
述而第七
泰伯第八
子罕第九
郷党第十
先進第十一
顔淵第十二
子路第十三
憲問第十四
衛霊公第十五
季氏第十六
陽貨第十七
微子第十八
子張第十九
尭曰第二十
論 語
(子罕 第九)
孔子の言行、人格について
09-01
子、
罕
(
まれ
)
に利を言う。命とともにし、仁とともにす。
09-02
達巷
(
たっこう
)
の
党人
(
とうじん
)
曰く、大なるかな孔子。博学にして名を成すところなし、と。子これを聞き、
門弟子
(
もんていし
)
に謂いて曰く、われ、いずれを
執
(
と
)
らん。
御
(
ぎょ
)
を執らんか、
射
(
しゃ
)
を執らんか。われは
御
(
ぎょ
)
を執るものなり。
09-03
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
麻冕
(
まべん
)
は礼なり。今や
純
(
くろ
)
し、倹なり。われは衆に従わん。
下
(
しも
)
に拝するは礼なり。今や
上
(
かみ
)
に拝す、泰なり。衆に
違
(
たが
)
うといえども、われは下にてするに
従
(
したが
)
わん。
09-04
子、
四
(
し
)
を
絶
(
た
)
つ。
意
(
い
)
するなく、
必
(
ひつ
)
するなく、
固
(
こ
)
なるなく、
我
(
が
)
なるなし。
09-05
子、
匡
(
きょう
)
に
畏
(
い
)
す。曰く、文王、すでに没し、文、
茲
(
ここ
)
に在らずや。天のまさに
斯文
(
しぶん
)
を
喪
(
ほろ
)
ぼさんとするや、
後死
(
こうし
)
の者、斯文に
与
(
あず
)
かるを得ざらしめん。天のいまだ斯文を喪ぼさざるや、
匡人
(
きょうひと
)
、それ
予
(
われ
)
をいかんせん。
09-06
大宰
(
たいさい
)
、
子貢
(
しこう
)
に問うて曰く、
夫子
(
ふうし
)
は聖者なるか。なんぞそれ多能なるや、と。子貢曰く、
固
(
もと
)
より天、これを
縦
(
ゆる
)
して聖を
将
(
おこな
)
わしめ
、また多能なり、と。子、これを聞きて曰く、大宰はわれを知るか。われ
少
(
わか
)
くして
賎
(
いや
)
し。ゆえに
鄙事
(
ひじ
)
に多能なるなり。君子は多からんや。多ならざるなり。
牢
(
ろう
)
曰く、子、云えることあり。われ
試
(
もち
)
いられず。ゆえに
芸
(
げい
)
あり、と。
09-07
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われに知あらんや。知なきなり。
鄙夫
(
ひふ
)
ありてわれに問うに、
空空如
(
こうこうじょ
)
たり。われはその
両端
(
りょうたん
)
を
叩
(
たた
)
いてこれを
竭
(
つく
)
すのみ。
09-08
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
鳳鳥
(
ほうちょう
)
至らず、
河
(
か
)
、
図
(
と
)
を
出
(
いだ
)
さず。われ
已
(
や
)
んぬるかな。
09-09
子、
斉衰
(
しさい
)
なる者、
冕衣裳
(
べんいしょう
)
なる者と、
瞽者
(
こしゃ
)
とを見るに、これを見るとき、
少
(
わか
)
しといえども必ず
作
(
た
)
つ。これを過ぎるに必ず
趨
(
はし
)
る。
09-10
顔淵
(
がんえん
)
、
喟然
(
きぜん
)
として歎じて曰く、これを仰げばいよいよ高く、これを
鑽
(
き
)
ればいよいよ堅し。これを
瞻
(
み
)
れば前にあり、
忽焉
(
こつえん
)
として
後
(
しり
)
えにあり。夫子、
循循然
(
じゅんじゅんぜん
)
として善く人を
誘
(
みち
)
びく。われを博むるに文をもってし、われを約するに礼をもってす。
罷
(
や
)
めんと欲してあたわず。すでにわが才を
竭
(
つく
)
す。立つ所あって
卓爾
(
たくじ
)
たるがごとし。これに従わんと欲すといえども、
由
(
よ
)
る
末
(
な
)
きのみ。
09-11
子、
疾
(
やま
)
い
病
(
へい
)
す。
子路
(
しろ
)
、門人をして臣たらしむ。病い
間
(
かん
)
なるとき曰く、久しいかな、
由
(
ゆう
)
の
詐
(
いつわり
)
を行なうや。臣なくして臣ありとなす。われ、たれをか
欺
(
あざむ
)
かん。天を欺かんや。かつ
予
(
われ
)
、それ臣の手に死なんよりは、
無寧
(
むし
)
ろ
二三子
(
にさんし
)
の手に死なん。かつ
予
(
われ
)
、
縦
(
たと
)
い大葬を得ざるも、
予
(
われ
)
、道路に死なんや。
09-12
子貢曰く、ここに
美玉
(
びぎょく
)
あり。
(
ひつ
)
に
(
おさ
)
めてこれを
蔵
(
ぞう
)
せんか。
善賈
(
ぜんこ
)
を求めてこれを
沽
(
う
)
らんか。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、これを
沽
(
う
)
らんかな、これを沽らんかな。われは
賈
(
こ
)
を待つ者なり。
09-13
子、
九夷
(
きゅうい
)
に
居
(
お
)
らんと欲す。あるひと曰く、
陋
(
ろう
)
なる、これをいかん せん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子これに居らば、なんの
陋
(
ろう
)
なることかこれあらん。
09-14
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われ
衛
(
えい
)
より
魯
(
ろ
)
に
反
(
かえ
)
る。しかるのち、
楽
(
がく
)
正しく、
雅頌
(
がしょう
)
おのおのそのところを
得
(
え
)
たり。
09-15
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
出
(
い
)
でては
公卿
(
こうけい
)
に
事
(
つか
)
え、
入
(
い
)
りては父兄に
事
(
つか
)
う。
喪事
(
そうじ
)
はあえて勉めずんばあらず。酒のために
困
(
くるし
)
められず。われにおいて何かあらんや。
09-16
子、川の
上
(
ほとり
)
にありて曰く、
逝
(
ゆ
)
くものはかくのごときかな、昼夜を
舎
(
お
)
かず
。
09-17
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われはいまだ徳を好むこと、
色
(
いろ
)
を好むがごとき者を見ず。。
09-18
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
譬
(
たと
)
えば山を
為
(
つく
)
るがごとし。いまだ成らざること
一簣
(
いっき
)
なるも、
止
(
や
)
むはわれ止むなり。
譬
(
たと
)
えば地を
平
(
たいら
)
にするがごとし。
一簣
(
いっき
)
を
覆
(
か
)
えすといえども、進むはわれ
往
(
ゆ
)
くなり。
09-19
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、これと語りて
惰
(
おこた
)
らざる者は、それ
回
(
かい
)
なるか。
09-20
子、
顔淵
(
がんえん
)
を謂いて曰く、
惜
(
お
)
しいかな。われはその進むを見たり。いまだその
止
(
とど
)
まるを
見
(
み
)
ざりき。
09-21
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
苗
(
なえ
)
にして
秀
(
ひ
)
いでざるものあるかな。秀いでて
実
(
みの
)
らざるものあるかな。
09-22
子曰、後生可畏也、焉知來者之不如今也、四十五十而無聞焉、斯亦不足畏也已矣、
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
後生
(
こうせい
)
畏
(
おそ
)
るべし。いずくんぞ
来者
(
らいしゃ
)
の今に
如
(
し
)
かざるを知らんや。四十五十にして聞こゆるなきは、これまた
畏
(
おそ
)
るるに
足
(
た
)
らざるなり。
09-23
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、法語の
言
(
げん
)
は、よく従うなからんや。これを改むるを
貴
(
たっと
)
しとなす。
巽与
(
そんよ
)
の言は、よく
説
(
よろこ
)
ぶなからんや。これを
繹
(
たず
)
ぬるを
貴
(
たっと
)
しとなす。
説
(
よろこ
)
んで
繹
(
たず
)
ねず、従って改めざるは、われこれをいかんともする
末
(
な
)
きのみ。
09-24
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、忠信を
主
(
しゅ
)
とし、おのれにしかざる者を友とするなかれ。過ちては改むるに
憚
(
はば
)
かることなかれ。
09-25
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、三軍は
帥
(
すい
)
を奪うべきなり。
匹夫
(
ひっぷ
)
も
志
(
こころざし
)
を奪うべからざるなり。
09-26
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
敝
(
やぶ
)
れたる
袍
(
おんぽう
)
を
衣
(
き
)
、
孤貉
(
こかく
)
を
衣
(
き
)
たる者と立ちて恥じざる者は、それ由なるか。
(
そこな
)
わず求めず。何を
用
(
も
)
って
臧
(
よろ
)
しからざらん、ということあり。
子路
(
しろ
)
終身これを
誦
(
しょう
)
す。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、この道や、なんぞもって
臧
(
よ
)
しとするに足らん。
09-27
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
歳
(
とし
)
寒くして、しかるにちに
松栢
(
しょうはく
)
の後れて
彫
(
しぼ
)
むを知るなり。
09-28
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、知者は
惑
(
まど
)
わず。
仁者
(
じんしゃ
)
は
憂
(
うれ
)
えず。勇者は
懼
(
おそ
)
れず。
09-29
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
与
(
とも
)
にともに学ぶべきも、いまだ
与
(
とも
)
に道を
適
(
ゆ
)
くべからず。
与
(
とも
)
に道を
適
(
ゆ
)
くべきも、いまだ
与
(
とも
)
に立つべからず。
与
(
とも
)
に立つべきも、いまだ
与
(
とも
)
に
権
(
はか
)
るべからず。
09-30
唐棣
(
とうてい
)
の
華
(
はな
)
、
偏
(
へん
)
としてそれ
反
(
ひるが
)
える。あになんじを思わざらんや。
室
(
しつ
)
、これ遠きのみ、とあり。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、いまだこれを思わざるかな。なんの
遠
(
とお
)
きことかこれあらん。
論 語 (子罕 第九) 終
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孔子は、よきリーダーとなるために
人間としての「徳」を身につけなさい、そのための努力をしなさいと説いています。
四書五経は日本の文化
、
論語は小学生から学ぶ必須の書
( 人は心で動く ) ( 利をみて義を思う )
上に立つ者(リーダー)は、それなりの器量と人格がなくてはいけません
・仁 (思いやりの心)
・義 (人間としての正しいすじ道)
・礼 (他の人に敬意を示す作法)
・勇 (決断力)
・智 (洞察力、物ごとを判断する働き)
・謙 (謙虚、つつましくひかえめ)
・信 (うそをつかない約束を守る)
・忠 (まごころ)
・寛 (寛容、心が広く人のあやまちを受け入れる)
の自分を律する倫理性(徳)をもたなければならないと孔子は説いています。
(姉妹篇):
論 語Rongo: 原文,読み下し ,日本語Japanese ,英語English ,フランス語French ,ドイツ語German
序文
、
學而第一(学問のすすめ)
、
為政第二(政治)
、
八佾 第三(禮楽)
、
里仁第四(仁と徳)
、
公冶長第五(政治家人物評)
、
雍也第六(人物評・人生論・学問論)
、
述而第七(孔子)
、
泰伯第八(古代聖帝)
、
子罕第九(孔子の言行人格)
、
郷党第十(孔子の生活態度)
、
先進第十一(孔子の弟子批評と愛情)
、
顔淵第十二(孔子と弟子たちの問答)
、
子路第十三(政治と道徳)
、
憲問第十四(政治家人物論)
、
衛霊公第十五(孔子の教えの数々)
、
季氏第十六(孔子の言葉)
、
陽貨第十七(孔子の金言)
、
微子第十八(孔子の周辺について記述)
、
子張第十九(弟子たちの言葉)
、
尭曰第(天命の伝承)
参考資料
四書五経は日本の文化(朱熹集註)
、
論語はあらゆる教育の聖書[バイブルBible]
、
論語(原文,素読)
、
論語
、
論語(日本語)
、
論語(Analects of Confucius)A
、
B
、
(素読の思い出)
、
(すらすら読める論語)
(マンガ論語完全入門)
、
(論語:宮崎市定)
、
大学(だいがく)
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中庸(ちゅうよう)
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