論語教育 道徳教育 論語は日本の文化 《徳=仁.義.礼.勇.智.謙.信.忠.寛》 孔子 儒教
序
學而第一
為政第二
八佾 第三
里仁第四
公冶長第五
雍也第六
述而第七
泰伯第八
子罕第九
郷党第十
先進第十一
顔淵第十二
子路第十三
憲問第十四
衛霊公第十五
季氏第十六
陽貨第十七
微子第十八
子張第十九
尭曰第二十
論 語
(先進 第十一)
孔子の弟子批評と愛情
11-01
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
先進
(
せんしん
)
の
礼楽
(
れいがく
)
におけるや、
野人
(
やじん
)
なり。後進の礼楽におけるや、君子なり。もしこれを用うるには、われは先進に
従
(
したが
)
わん。
11-02
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われに
陳
(
ちん
)
・
蔡
(
さい
)
に従いし者は、みな門に及ばざりき。
徳行
(
とくこう
)
には
顔淵
(
がんえん
)
・
閔子騫
(
びんしけん
)
・
冉伯牛
(
ぜんはくぎゅう
)
・
仲弓
(
ちゅうきゅう
)
。言語には
宰我
(
さいが
)
・
子貢
(
しこう
)
。
政事
(
せいじ
)
には
冉有
(
ぜんゆう
)
・
季路
(
きろ
)
。文学には
子游
(
しゆう
)
・
子夏
(
しか
)
ありき。
11-03
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、回や、われを助くる者にあらざるなり。わが言において
説
(
よろこ
)
ばざるところなし。
11-04
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、孝なるかな
閔子騫
(
びんしけん
)
。人、その父母
昆弟
(
こんてい
)
を
間
(
かん
)
するの言あらず
。
11-05
南容
(
なんよう
)
、三たび
白圭
(
はくけい
)
を
復
(
ふく
)
す。孔子、その兄の子をもってこれに
妻
(
め
)
あわす。
11-06
季康子
(
きこうし
)
問う、
弟子
(
ていし
)
たれか学を好むとなす。孔子対えて曰く、
顔回
(
がんかい
)
なる者ありて学を好む。不幸、
短命
(
たんめい
)
にして死せり。今やすなわちなし。
11-07
顔淵
(
がんえん
)
死す。
顔路
(
がんろ
)
、
子
(
し
)
の車を
請
(
こ
)
い、もってこれが
椁
(
かく
)
を
為
(
つく
)
らんとす。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、才、不才あるも、またおのおのその
子
(
こ
)
と言うなり。
鯉
(
り
)
や死せしとき、
棺
(
かん
)
ありて
椁
(
かく
)
なし。われ
徒行
(
とこう
)
してもってこれが
椁
(
かく
)
を
為
(
つく
)
らざりしは、われは大夫の
後
(
しりえ
)
に従い、徒行すべからざりしをもってなり。
11-08
顔淵
(
がんえん
)
死す。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
噫
(
ああ
)
、天、われを
喪
(
ほろぼ
)
すか。天、われを
喪
(
ほろぼ
)
すか。
11-09
顔淵
(
がんえん
)
死す。子、これを
哭
(
こく
)
して
慟
(
どう
)
す。
従者
(
じゅうしゃ
)
曰く、子、
慟
(
どう
)
するか。曰く、
慟
(
どう
)
あらんには、かの人のために
慟
(
どう
)
するにあらずして、
誰
(
た
)
がためにせん。
11-10
顔淵
(
がんえん
)
死す。門人、厚くこれを
葬
(
ほうむ
)
らんと欲す。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、不可なり、と。門人、厚くこれを
葬
(
ほうむ
)
れり。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
回
(
かい
)
や、われを視ることなお父のごとかりき。われは視ることなお子のごとくするを得ず。われにあらざるなり。かの
二三子
(
にさんし
)
なり。
11-11
季路
(
きろ
)
、
鬼神
(
きしん
)
に
事
(
つか
)
うるを問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、いまだ人に
事
(
つか
)
うるあたわず、いずくんぞよく
鬼
(
き
)
に
事
(
つか
)
えん。曰く、あえて死を問う。曰く、いまだ
生
(
せい
)
を知らず、いずくんぞ死を
知
(
し
)
らん。
11-12
閔子
(
びんし
)
、
側
(
かたわら
)
に
侍
(
じ
)
す、
如
(
ぎんぎんじょ
)
たり。
子路
(
しろ
)
、
行行如
(
こうこうじょ
)
たり。
冉有
(
ぜんゆう
)
、
子貢
(
しこう
)
、
侃侃如
(
かんかんじょ
)
たり。子楽しむ。
由
(
ゆう
)
のごとくんば、その
死然
(
しぜん
)
を得ざらん。
11-13
魯人
(
ろひと
)
、
長府
(
ちょうふ
)
を
為
(
つく
)
らんとす。
閔子騫
(
びんしけん
)
曰く、
旧貫
(
きゅうかん
)
によらば、これをいかんせん。なんぞ必ずしも改め
作
(
つく
)
らん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、かの人言わず、言えば必ず
中
(
あた
)
るあり。
11-14
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
由
(
ゆう
)
の
瑟
(
しつ
)
、なんすれぞ
丘
(
きゅう
)
の門においてせん。門人、
子路
(
しろ
)
を敬せず。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、由や、堂に
升
(
のぼ
)
れり。いまだ室に
入
(
い
)
らざるのみ。
11-15
子貢
(
しこう
)
問う、
師
(
し
)
と
商
(
しょう
)
といずれか
賢
(
まさ
)
れる。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、師や過ぎたり。商や及ばず。曰く、しからばすなわち師
愈
(
まさ
)
れるか。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、過ぎたるはなお
及
(
およ
)
ばざるがごとし。
11-16
季氏
(
きし
)
、
周公
(
しゅうこう
)
よりも富む。しこうして
求
(
きゅう
)
や、これがために
聚斂
(
しゅうれん
)
してこれに
附益
(
ふえき
)
す。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、わが
徒
(
と
)
にあらざるなり。
小子
(
しょうし
)
、
鼓
(
こ
)
を鳴らしてこれを攻めて
可
(
か
)
なり。
11-17
柴
(
さい
)
や
愚
(
ぐ
)
、
参
(
しん
)
や
魯
(
ろ
)
、
師
(
し
)
や
辟
(
へき
)
、
由
(
ゆう
)
や
(
がん
)
なり。
11-18
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
回
(
かい
)
やそれしばしば
空
(
むな
)
しきに
庶
(
ちか
)
し
。
賜
(
し
)
は命を受けずして
貨殖
(
かしょく
)
す。
億
(
はか
)
ればすなわちしばしば
中
(
あた
)
る。
11-19
子張
(
しちょう
)
、善人の道を問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
迹
(
あと
)
を
践
(
ふ
)
まざれば、また
室
(
しつ
)
に入らず。
11-20
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、論の
篤
(
あつ
)
きにこれ
与
(
くみ
)
す、とあり。
君子者
(
くんししゃ
)
か、
色荘
(
しきそう
)
なる者か。
11-21
子路
(
しろ
)
、聞けばここにこれを行う、(の語)を問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、父兄の
在
(
いま
)
すあり、これをいかんぞそれ、聞いてここにこれを行なわんや。
冉有
(
ぜんゆう
)
、聞けばここにこれを行なう、を問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、聞いてここにこれを行なうなり。
公西華
(
こうせいか
)
曰く、
由
(
ゆう
)
や、聞けばここにこれを行なう、を問いしに、子曰く、父兄の
在
(
いま
)
すあり、と。求や、聞けばここにこれを行なう、を問いしに、子曰く、聞いてここにこれを行なうなり、と。
赤
(
せき
)
や惑う。あえて問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
求
(
きゅう
)
や退く。ゆえにこれを進む。
由
(
ゆう
)
や人を
兼
(
か
)
ぬ。ゆえにこれを退く。
11-22
子、
匡
(
きょう
)
に
畏
(
い
)
す。
顔淵
(
がんえん
)
、
後
(
おく
)
る。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われ
女
(
なんじ
)
をもって死せりとなす。曰く、子
在
(
いま
)
す。
回
(
かい
)
、なんぞあえて死せん。
11-23
季子然
(
きしぜん
)
、問う。
仲由
(
ちゅうゆう
)
、
冉求
(
ぜんきゅう
)
は
大臣
(
だいしん
)
と謂うべきか。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われは子をもって、異なるをこれ問うとなす。すなわち
由
(
ゆう
)
と
求
(
きゅう
)
とをこれ問う。いわゆる大臣なる者は、道をもって君に
事
(
つか
)
え、
可
(
きか
)
れざれば
すなわち
止
(
や
)
む。今、由と求や、
具臣
(
ぐしん
)
と謂うべきなり。曰く、しからばすなわちこれに従う者か。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、父と君とを
弑
(
しい
)
するには、また従わざるなり。
11-24
子路
(
しろ
)
、
子羔
(
しこう
)
をして
費
(
ひ
)
の
宰
(
さい
)
たらしむ。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、かの人の子を
賊
(
そこな
)
う、と。子路曰く、
民人
(
みんじん
)
あり、
社稷
(
しゃしょく
)
あり、なんぞ必ずしも書を読んで、しかるのちに学となさん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、このゆえにかの
佞者
(
ねいしゃ
)
を
悪
(
にく
)
む。
11-25
子路
(
しろ
)
・
曾晳
(
そうせき
)
・
冉有
(
ぜんゆう
)
・
公西華
(
こうせいか
)
、
侍坐
(
じざ
)
す。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われ一日なんじに長ずるをもって、われをもってするなかれ。
居
(
お
)
りてはすなわち曰く、われを知らざるなり、と。もしなんじを知るものあらば、すなわち何をもってせんや。子路、
率爾
(
そつじ
)
として
対
(
こた
)
えて曰く、
千乗
(
せんじょう
)
の国、大国の
間
(
あいだ
)
に
摂
(
はさ
)
まれ、これに加うるに
師旅
(
しりょ
)
をもってし、これによるに
饑饉
(
ききん
)
をもってす。
由
(
ゆう
)
やこれを
為
(
おさ
)
め、三年に及ぶ
比
(
ころ
)
おい、勇ありてかつ
方
(
ほう
)
を知らしむべきなり。夫子、これを
哂
(
わら
)
う。求、なんじはいかん。対えて曰く、
方
(
ほう
)
、六、七十、もしくは五、六十、求やこれを
為
(
おさ
)
め、三年に及ぶ
比
(
ころ
)
おい、民を足らしむべし。その礼楽のごときは、もって君子を
俟
(
ま
)
たん。
赤
(
せき
)
、なんじはいかん。対えて曰く、これをよくすると曰うにはあらず。願わくはこれを学ばん。宗廟の事、もしくは
会同
(
かいどう
)
に、
端章甫
(
たんしょうほ
)
して、願わくは小相とならん。点、なんじはいかん。
瑟
(
しつ
)
を鼓すること
希
(
まれ
)
なり。
鏗爾
(
こうじ
)
として瑟を
舎
(
お
)
いて
作
(
た
)
つ。対えて曰く、
三子者
(
さんししゃ
)
の撰に異なり。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、なんぞ
傷
(
いた
)
まんや。またおのおのその志を言うなり。曰く、
暮春
(
ぼしゅん
)
には、春服すでに成る。冠する者五、六人、童子六、七人、
沂
(
き
)
に浴し、
舞
(
ぶう
)
に風し、
詠
(
えい
)
じて帰らん。夫子、
喟然
(
きぜん
)
として歎じて曰く、われは点に
与
(
くみ
)
せん。三子者出ず。
曾晳
(
そうせき
)
後
(
おく
)
る。
曾晳
(
そうせき
)
曰く、かの三子者の言はいかん。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、またおのおのその
志
(
こころざし
)
を言うのみ。曰く、夫子、なんぞ由を
哂
(
わら
)
うや。曰く、国を
為
(
おさ
)
むるには礼をもってす。その言
譲
(
ゆず
)
らず。このゆえにこれを
哂
(
わら
)
う。ただ求はすなわち邦にあらざるか。いずくんぞ
方
(
ほう
)
六、七十、もしくは五、六十にして、邦にあらざる者を見んや。ただ赤はすなわち邦にあらざるか。
宗廟
(
そうびょう
)
、
会同
(
かいどう
)
は諸侯にあらずしてなんぞ。赤やこれが小たらば、たれかよくこれが
大
(
だい
)
とならん。
論 語 (先進 第十一) 終
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孔子は、よきリーダーとなるために
人間としての「徳」を身につけなさい、そのための努力をしなさいと説いています。
四書五経は日本の文化
、
論語は小学生から学ぶ必須の書
( 人は心で動く ) ( 利をみて義を思う )
上に立つ者(リーダー)は、それなりの器量と人格がなくてはいけません
・仁 (思いやりの心)
・義 (人間としての正しいすじ道)
・礼 (他の人に敬意を示す作法)
・勇 (決断力)
・智 (洞察力、物ごとを判断する働き)
・謙 (謙虚、つつましくひかえめ)
・信 (うそをつかない約束を守る)
・忠 (まごころ)
・寛 (寛容、心が広く人のあやまちを受け入れる)
の自分を律する倫理性(徳)をもたなければならないと孔子は説いています。
(姉妹篇):
論 語Rongo: 原文,読み下し ,日本語Japanese ,英語English ,フランス語French ,ドイツ語German
序文
、
學而第一(学問のすすめ)
、
為政第二(政治)
、
八佾 第三(禮楽)
、
里仁第四(仁と徳)
、
公冶長第五(政治家人物評)
、
雍也第六(人物評・人生論・学問論)
、
述而第七(孔子)
、
泰伯第八(古代聖帝)
、
子罕第九(孔子の言行人格)
、
郷党第十(孔子の生活態度)
、
先進第十一(孔子の弟子批評と愛情)
、
顔淵第十二(孔子と弟子たちの問答)
、
子路第十三(政治と道徳)
、
憲問第十四(政治家人物論)
、
衛霊公第十五(孔子の教えの数々)
、
季氏第十六(孔子の言葉)
、
陽貨第十七(孔子の金言)
、
微子第十八(孔子の周辺について記述)
、
子張第十九(弟子たちの言葉)
、
尭曰第(天命の伝承)
参考資料
四書五経は日本の文化(朱熹集註)
、
論語はあらゆる教育の聖書[バイブルBible]
、
論語(原文,素読)
、
論語
、
論語(日本語)
、
論語(Analects of Confucius)A
、
B
、
(素読の思い出)
、
(すらすら読める論語)
(マンガ論語完全入門)
、
(論語:宮崎市定)
、
大学(だいがく)
、
中庸(ちゅうよう)
、
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、
荘子
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空海
、
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