論語教育 道徳教育 論語は日本の文化 《徳=仁.義.礼.勇.智.謙.信.忠.寛》 孔子 儒教
序
學而第一
為政第二
八佾 第三
里仁第四
公冶長第五
雍也第六
述而第七
泰伯第八
子罕第九
郷党第十
先進第十一
顔淵第十二
子路第十三
憲問第十四
衛霊公第十五
季氏第十六
陽貨第十七
微子第十八
子張第十九
尭曰第二十
論 語 (衛霊公 第十五)
孔子の教えの数々
15-01
衛
(
えい
)
の
霊公
(
れいこう
)
、
陳
(
ちん
)
を孔子に問う。孔子
対
(
こた
)
えて曰く、
俎豆
(
そとう
)
の
事
(
こと
)
はすなわちかつてこれを聞けり。
軍旅
(
ぐんりょ
)
のことはいまだこれを学ばざるなり、と。
明日
(
めいじつ
)
ついに
行
(
さ
)
る。
陳にありて
糧
(
りょう
)
を
絶
(
た
)
つ。従者病み、よく
興
(
た
)
つことなし。
子路
(
しろ
)
慍
(
いか
)
り
見
(
まみ
)
えて曰く、君子もまた窮するあるか。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子
固
(
もと
)
より窮す。小人は窮すればここに
濫
(
らん
)
す。
15-02
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
賜
(
し
)
や、なんじはわれをもって多く学んでこれを
識
(
し
)
る者となすか。対えて曰く、しかり。あらざるか。曰く、あらず。われは
一
(
いつ
)
もってこれを
貫
(
つらぬ
)
く。
15-03
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
由
(
ゆう
)
や、徳を知る者は
鮮
(
すく
)
ないかな。
15-04
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、なすなくして治むる者は、それ舜なるか。それ何をかなすや。おのれを
恭
(
うやうや
)
しくして、南面を
正
(
ただ
)
すのみ。
15-05
子張
(
しちょう
)
、行なわるることを問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、言うこと忠信にして、行ない
篤敬
(
とくけい
)
なれば、
蛮貊
(
ばんぱく
)
の
邦
(
くに
)
といえども行なわれん。言うこと忠信ならず、行ない篤敬ならずんば、
州里
(
しゅうり
)
といえども行なわれんや。立てばその前に
参
(
まじ
)
わるを見、
輿
(
よ
)
にありてはその
衡
(
こう
)
に
倚
(
よ
)
るを見て、それしかるのちに行なわれん。子張これを
紳
(
しん
)
に書す。
15-06
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
直
(
ちょく
)
なるかな、
史魚
(
しぎょ
)
。
邦
(
くに
)
に道あれば矢のごとく、邦に道なきも矢のごとし。君子なるかな、
伯玉
(
きょはくぎょく
)
、邦に道あれば仕え、邦に道なければ、
巻
(
ま
)
いてこれを
懐
(
ふところ
)
にすべし。
15-07
子曰、可與言而不與之言、失人、不可與言而與之言、失言、知者不失人、亦不失言、
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、ともに言うべくしてこれと言わざれば、人を失う。ともに言うべからずしてこれと言えば、
言
(
げん
)
を失う。知者は人を失わず、また言を失わず。
15-08
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
志士
(
しし
)
、
仁人
(
じんじん
)
は、生を求めてもって仁を
害
(
がい
)
するなく、身を殺してもって仁を
成
(
な
)
すあり。
15-09
子貢
(
しこう
)
、仁を為さんことを問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
工
(
こう
)
、その事を善くせんと欲すれば、必ず先ずその
器
(
き
)
を利にす。是の邦に居るや、その大夫の賢なる者に
事
(
つか
)
え、その士の仁なる者を友とす。
15-10
顔淵
(
がんえん
)
、邦を
為
(
おさ
)
めんことを問う。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
夏
(
か
)
の時を行ない、
殷
(
いん
)
の
輅
(
ろ
)
に乗り、周の
冕
(
かんむり
)
を服す。
楽
(
がく
)
はすなわち
韶舞
(
しょうぶ
)
。
鄭声
(
ていせい
)
を放ち、
佞人
(
ねいじん
)
を遠ざく。鄭声は
淫
(
いん
)
にして、佞人は
殆
(
あや
)
うし。
15-11
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、人、遠き
慮
(
おもんぱか
)
りなければ、必ず近き憂えあり。
15-12
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、やんぬるかな。われはいまだ徳を好むこと、
色
(
いろ
)
を好むがごとき者を見ず。
15-13
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
臧文仲
(
ぞうぶんちゅう
)
はそれ
位
(
くらい
)
を
窃
(
ぬす
)
む者か。
柳下恵
(
りゅうかけい
)
の賢なるを知りて、ともに
立
(
た
)
たざるなり。
15-14
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
躬
(
み
)
みずから厚くして、薄く人を
責
(
せ
)
むれば、怨みに遠ざかる。
15-15
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、これをいかん、これをいかんと曰わざる者は、われこれをいかんともする
末
(
な
)
きのみ。
15-16
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
群居
(
ぐんきょ
)
すること終日、
言
(
げん
)
、義に及ばず、好んで
小慧
(
しょうけい
)
を行なう。
難
(
かた
)
いかな。
15-17
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子は義、もって質となし、礼、もってこれを行ない、
孫
(
そん
)
、もってこれを
出
(
い
)
だし、信、もってこれを
成
(
な
)
す。君子なるかな。
15-18
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子はよくするなきを
病
(
うれ
)
え、人のおのれを知らざるを
病
(
うれ
)
えざるなり。
15-19
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子は
世
(
よ
)
を没して名の
称
(
しょう
)
せられざるを
疾
(
や
)
む。
15-20
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子はこれをおのれに求め、
小人
(
しょうじん
)
はこれを人に求む。
15-21
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子は
矜
(
ほこ
)
りて争わず、
群
(
ぐん
)
して
党
(
とう
)
せず。
15-22
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子は言をもって人を
挙
(
あ
)
げず、人をもって言を
廃
(
はい
)
せず。
15-23
子貢、問うて曰く、
一言
(
いちげん
)
にしてもって終身これを行なうべきものあるか。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、それ
恕
(
じょ
)
か。おのれの欲せざるところは人に
施
(
ほどこ
)
すことなかれ。
15-24
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われの人におけるや、たれをか
毀
(
そし
)
りたれをか
誉
(
ほ
)
めん。もし誉むるところある者は、それ
試
(
こころ
)
みしところあるなり。この民や、三代の
直
(
なお
)
きをもって
道
(
みちび
)
いて
行
(
ゆ
)
かしめしところなり。
15-25
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われは
猶
(
な
)
お
史
(
し
)
の 文を
闕
(
か
)
き。馬ある者は人に
借
(
か
)
してこれに乗らしめたり、と。
今
(
いま
)
はなきかな。
15-26
子
(
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
巧言
(
こうげん
)
は徳を乱る。小を忍ばざれば、すなわち
大謀
(
たいぼう
)
を乱る。
15-27
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、衆、これを
悪
(
にく
)
むは、必ずこれを
察
(
さっ
)
し、衆、これを好むも、必ずこれを
察
(
さっ
)
す。
15-28
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、人、よく道を
弘
(
ひろ
)
む。道の人を弘むるにはあらず。
15-29
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
過
(
あやま
)
ちて改めず、これを過ちと謂う。
15-30
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、われかつて終日
食
(
く
)
らわず、終夜
寝
(
い
)
ねずして、もって思うも
益
(
えき
)
なし。学ぶにしかざるなり。
15-31
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子は道を
謀
(
はか
)
りて
食
(
しょく
)
を謀らず。
耕
(
たがや
)
すや、
餧
(
いい
)
その
中
(
うち
)
にあり。学ぶや、
禄
(
ろく
)
その
中
(
うち
)
にあり。君子は道を憂え、
貧
(
ひん
)
なるを憂えず。
15-32
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
知
(
ち
)
これに及ぶも、仁もてこれを守るあたわざれば、これを
得
(
う
)
といえども、必ずこれを失う。知これに及び、仁もてよくこれを守るも、
荘
(
そう
)
にしてもってこれに
(
のぞ
)
まざれば、民敬せず。知これに及び、仁もてよくこれを守り、
荘
(
そう
)
にしてもってこれに
(
のぞ
)
むも、これを動かすに礼をもってせざれば、いまだ
善
(
よ
)
からざるなり。
15-33
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子は
小知
(
しょうち
)
せしむべからずして、
大受
(
たいじゅ
)
せしむべきなり。小人は
大受
(
たいじゅ
)
せしむべからずして、
小知
(
しょうち
)
せしむべきなり。
15-34
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、民の仁におけるや、
水火
(
すいか
)
よりも
甚
(
はなはだ
)
し。水火はわれ
蹈
(
ふ
)
んで死する者を見る。いまだ仁を
蹈
(
ふ
)
んで死する者を見ざるなり。
15-35
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、仁に当りては師に
譲
(
ゆず
)
らず。
15-36
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君子は
貞
(
てい
)
にして
諒
(
りょう
)
ならず。
15-37
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、君に
事
(
つか
)
うるには、その事を
敬
(
つつし
)
みて、その食を
後
(
のち
)
にす。
15-38
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、教えありて
類
(
るい
)
なし。
15-39
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、道、同じからざれば、あい
為
(
ため
)
に
謀
(
はか
)
らず。
15-40
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、
辞
(
じ
)
は達するのみ。
15-41
師冕
(
しべん
)
見
(
まみ
)
ゆ。
階
(
かい
)
に及ぶ。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、階なり。席に及ぶ。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、席なり。みな坐す。子これに告げて曰く、
某
(
それがし
)
はここにあり、
某
(
それがし
)
はここにあり、と。
師冕
(
しべん
)
出
(
い
)
ず。
子張
(
しちょう
)
問うて曰く、師と言うの道か。
子
(
し
)
曰
(
いわ
)
く、しかり。
固
(
もと
)
より師を
相
(
たす
)
くるの道なり。
論 語 (衛霊公 第十五) 終
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孔子は、よきリーダーとなるために
人間としての「徳」を身につけなさい、そのための努力をしなさいと説いています。
四書五経は日本の文化
、
論語は小学生から学ぶ必須の書
( 人は心で動く ) ( 利をみて義を思う )
上に立つ者(リーダー)は、それなりの器量と人格がなくてはいけません
・仁 (思いやりの心)
・義 (人間としての正しいすじ道)
・礼 (他の人に敬意を示す作法)
・勇 (決断力)
・智 (洞察力、物ごとを判断する働き)
・謙 (謙虚、つつましくひかえめ)
・信 (うそをつかない約束を守る)
・忠 (まごころ)
・寛 (寛容、心が広く人のあやまちを受け入れる)
の自分を律する倫理性(徳)をもたなければならないと孔子は説いています。
(姉妹篇):
論 語Rongo: 原文,読み下し ,日本語Japanese ,英語English ,フランス語French ,ドイツ語German
序文
、
學而第一(学問のすすめ)
、
為政第二(政治)
、
八佾 第三(禮楽)
、
里仁第四(仁と徳)
、
公冶長第五(政治家人物評)
、
雍也第六(人物評・人生論・学問論)
、
述而第七(孔子)
、
泰伯第八(古代聖帝)
、
子罕第九(孔子の言行人格)
、
郷党第十(孔子の生活態度)
、
先進第十一(孔子の弟子批評と愛情)
、
顔淵第十二(孔子と弟子たちの問答)
、
子路第十三(政治と道徳)
、
憲問第十四(政治家人物論)
、
衛霊公第十五(孔子の教えの数々)
、
季氏第十六(孔子の言葉)
、
陽貨第十七(孔子の金言)
、
微子第十八(孔子の周辺について記述)
、
子張第十九(弟子たちの言葉)
、
尭曰第(天命の伝承)
参考資料
四書五経は日本の文化(朱熹集註)
、
論語はあらゆる教育の聖書[バイブルBible]
、
論語(原文,素読)
、
論語
、
論語(日本語)
、
論語(Analects of Confucius)A
、
B
、
(素読の思い出)
、
(すらすら読める論語)
(マンガ論語完全入門)
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大学(だいがく)
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